米よりパン派

ねえ信じて思い描いてる未来の方が

モーニング娘。'20「人間関係No way way」の歌詞が刺さりまくった話

 

先日、モーニング娘。'20「LOVEペディア」「人間関係No way way」のフルMVが公開されましたね!!!

 

私は代々木ツアーファイナルも行ってなければ、モーニング女学院で解禁された「LOVEペディア」ワンコーラスしか聴いていない状態だったので、「人間関係No way way」はハロステ!で先行公開されたMV前半部分を見たのが初聴だったのですが、前半を見た時点で「歌詞やば…身に覚えがありすぎる…雨子さんスゴ…」となったのでフル公開をめちゃめちゃ楽しみにしていたんですよ…!!!

 

「人間関係No way way」あんまりにも私がずっと「欲しかった」歌で本当に感動しているので、この感動を共有したい……!と思い、これを書いています。ただし、今から書くのは主観がゴリゴリに入った私個人のイチ解釈なのでこれが正解とも思わないし、それぞれの解釈をお持ちの方はそちらも大事にしていただきたいです。

 

ちょっとMVが最高すぎて歌詞を認識するのに時間がかかったのですが、この歌詞をちゃんと認識した私の最初の感想は、

「人間関係リセット癖ある人の歌じゃん…」

です。

「人間関係リセット癖」ってなんぞ?という人はTwitterでこのワード検索してみてください。

(理解できない人には本当に理解できない心理だと思うし、個人の根深い事情も無くはないので軽々しく検索してみてって言っていいものかも微妙ではありますが)

 

まず、私はこの曲の主人公を簡単に表すなら“すごく大事な友達がいて、大事なんだけどその人達といるのがしんどくなってしまった人”だと思っています。それも相手が嫌いになった訳ではなくて自分が限界で。

ものっっっっすごい噛み砕いた超雑な説明をすれば、(これは人間関係リセット癖とは少し違うと思うけど)仲良い友達3人でいる時に2人の世界に入られて自分だけ取り残されたときの感情に近いかな…3人でいたらなんか1人になりがちな人っているよね…(私ですが)

 

めっちゃ良い子でいたいよ もちろんそりゃ

最初ここピンときてなかったんですけど、後々考えてみたらめちゃくちゃ理解が進んだ歌詞。

ここでいう「めっちゃ良い子」は人を傷つけたり否定的な事言わない人=嫌われない(とこの曲の主人公は思っている)人で、本当はそんな誰にも嫌われない人いる訳ないんだけど、なんで「めっちゃ良い子」でいたいかっていうと自分が傷つけられたくないからなんですよ。

傷つけたくないもん ほんとうだよ

尊重するよ 否定だって絶対にしない

ここの歌詞はさっきの「めっちゃ良い子」でいようとする主人公の心理。

↓これが

完璧主義 自分は後回しで

“絶対に”人を否定しないように、尊重するようにした結果、自分の気持ちを後回しにしてしまった。人を否定しないのは凄く大事なんだけど、そこで自分の思った事を口に出せなくなったり大事な人の前だからこそ意見の違いで嫌われたくなくて逆に何も言えなくなってしまったんじゃないかな…

「傷つけたくないもん 本当だよ」と思ってるってことは何かしら“傷つけてしまった”自覚があるのかもしれない。ポイント①

 

私も結構“否定なんて絶対にしちゃダメ!”と思って自分の感情抑えがちなので、児玉雨子さんなんでこんな私のこと知ってるの…?っていうね…

 

この街の夜に 紛れ込め Three Two One

ここちょっと考察しきれなかったんですけど、こういう事に疲れてあーーーーしんど…ってなって病むのはだいたい夜だからな…

憧れソリタリー

「ソリタリー」は“ひとりの”とか“孤独な”って意味らしいのですが、ここに孤独だから寂しいとか悲しいという意味合いは含まれていなくて“孤独を好む”人のことだそうです。

私の解釈でいくとここは「いっそ1人の方が楽」になるんですけど、→ポイント②

「ごめん今ひとりにして」 …言えない

言えないのはその人との関係が大事だから。「ひとりにして」って言えたら楽だけど、ここで本当に自ら「ひとりに」なってしまったらその輪に戻れなくなる(と主人公は考える)と思って耐えているのではないだろうか…。→ポイント③

 

さてここからサビに入ります。

冒頭サビからAメロBメロを経て1番サビに来る事で、冒頭サビで言ってるのはどういう事だったのか、答え合わせをします。

人間関係 No way way どうしたらいい

人間関係 No way way    大事にしたい

人間関係 No way way ちょっと重たい

人間関係 No way way 伝わらない!

英語あんまりわからないけど(ちぇるちゃん助けて)「no way」は「少しも〜ない」とか強い否定の意味があるらしく、「no way out」で「逃げ道のない」って意味らしいんですけど、私は「No way way」はこれに近いんじゃないかと思いました。

やっぱり主人公にとってこの人間関係は「大事にしたい」ものなんです。「ちょっと重たい」のは大事にしたい相手への気持ちなんですけど、この人間関係において主人公と相手との「大事」の気持ちが釣り合っていないと主人公が感じている(私の方が重たい)って事じゃないだろうか…

かつ、主人公はポイント①②③より相手を傷つけないよう嫌われないようすっごくすっごく気を使ってるのにそれらは「伝わらない!」んです。それは辛い。

じゃあ「どうしたらいい」

 

変わりたいよ 

もういっそ Reset

何か大きいきっかけがあった訳じゃない、その人が大嫌いになったのでもない、でもこの状況から抜け出したい… 。ここまでポイント②③のように主人公は関係を切らしたくなくて頑張ってきたんです。

でももう限界になってしまった。

だから「もういっそReset」つまり関係解消。全て無かった事にしてしまう。

ポイント①で傷つけてしまったのでは…?と言ったのは人間関係をリセットしたから。相手に無断で関係を切る訳ですから相手を傷つけるかもしれない、でもリセットするのは自分の心を守るためであって相手を傷つけたい気持ちは少しもないんだと思います。

だから「傷つけたくないもん ほんとうだよ」

 

さて2番はちょっと軽めの考察(※疲れてきた)

めんどくさいって思う もちろんそりゃ

シンプルがいいそれには強くなきゃ

「めんどくさい」のはこの人間関係の状況なのかはたまた自分自身か…「ちょっと重たい」からして私は後者だと考えます。

この関係は「シンプル」じゃなくて複雑→ポイント④

勇気ってあと何度振り絞れば

しあわせになれるか教えてほしい

「ごめん今ひとりにして」って言う勇気だろうか、「Reset」する勇気だろうか…

この「勇気」も考察の余地アリ(※疲れてきた)

「あと何度振り絞れば」で、この主人公はこういう心情に陥りがちな人で、もしかしたらこれまで何度もリセットを繰り返してきた人なのかも…と考える。

 

「楽しそうな顔」上手くなっていくわ

わかる…なんか上手く会話に入れなくて、この場に私要らなくない?って気がしてくるんですよ。(これは私の話ですが)それでいて会話に面白い返しができなかったりしてヘコむ。→ポイント⑤

気にしないでいてよ

そう、この「楽しそうな顔」を作っていることは悟られてはいけないのです。良好な関係を維持するために。これも「完璧主義 自分は後回しで」を裏付けていると思う。だから「伝わらない!」んだけど。→ポイント⑥

でも少しはかまって うらはら

でも本当は気付いて欲しい、かまって欲しい。

この曲の「人間関係」の相手を私が“大事な人”と解釈する理由はここにあります。例えば職場の“面倒くさい”とか“スルーしたい”人間関係であれば別に「かまって」とはならないと思うから。

 

雨子さん、なんでこんな私の思ってる事分かるんですか…(2回目)

 

2番サビ

人間関係 No way way 絡まったり

人間関係 No way way    空回り

人間関係 No way way 理由なら

人間関係 No way way わたし自身

ポイント④にあるように複雑な「絡まった」人間関係の中でポイント⑤⑥のような主人公の振る舞いと気遣いは(気づかれないように振る舞っている=完璧主義のせいで)「空回り」しているんです。

「理由なら」「わたし自身」は2つ解釈があって、

ひとつは“この関係を複雑にしているのも空回っているのも理由(=原因)はわたし自身”説。

もうひとつは、“リセットする(=関係を切る)理由はわたし自身が限界だから”説。つまりあなたの事が嫌になった訳ではないよということ。

自分的には後者を取りたいけど文脈的には前者かもしれない。

ほどけない糸 

しょうがないの? Reset

絡まった「ほどけない糸」を解くにはそれを切るしかないですよね?

「しょうがないの?」はなぜしんどい思いをしている側の自分がさらにしんどい気力(これが勇気かも)使って関係を断ち切る決心しなきゃならないのか?みたいな不本意さとか、本当にリセットしないと楽になれないのか?という疑心と捉えました。

 

ラスサビは歌詞同じだから割愛。

 

前回のシングル「人生Blues」のMVについて作詞者のつんく♂さんが“MVに歌詞と違う文字が入ると作品メッセージが屈折してしまう”とおっしゃっていた事がありましたが、「人間関係No way way」のMVにある「思い出を全部捨てる」などの歌詞ではない文字は確かに私の解釈にめちゃくちゃ影響を与えています。というかこの演出があるから「人間関係リセット癖の人の曲だ…」という解釈を深めたところはある。

特に1番のシーンにある「思い出を全部捨てる」「約束なんて全て消す」は人間関係リセットをめちゃくちゃ表していると思うから。一方、2番シーンの「思いはもう伝えない」「雑音を遮断する」「声は絶対聞かない」は、「しょうがないの?」と若干不本意だけどリセットしようとする心が揺らがないようにする行動かなと思います。

 

正直な話、大事な友達だったりがいるということは精神的健康にとって大切なのだけど、それを維持するためになんかしんどい思いをしているならそれはある意味不健康な関係なんですよね…。それにリセットという回避的な対処を取って少し楽になったのを成功体験と捉えてしまったとしたらそれを繰り返す可能性がある。(っていうのが人間関係リセット癖だと思っているのだけど、なんかめっちゃ重い話みたいになってしまった)

 

今は全然そんな事ないけど、こういう感情に陥ったことがある人間としてはこの感情をピックアップしてきた児玉雨子さんには脱帽ですし、自分が分かって欲しかった感情を表した(と私が感じた)歌に大好きなモーニング娘。の曲として出会えた事が嬉しいのです。

 

https://youtu.be/QoB0W4B7Vj0

↑最後に見返したくなった人用の人間関係No way wayMVリンク(サムネ表示の仕方が分からない)

(こんなクソ長い主観バリバリ考察ここまで読んでくださった方、読んで頂きありがとうございます)